概要
有名な書籍「沈黙の春」の著者レイチェル・カーソン氏が戦前最後に書かれたエッセイであるセンス・オブ・ワンダー。本書では子育てを通じてセンス・オブ・ワンダー、自然を感じ驚嘆する感性の大事さを物語っている。子供のころから自然と持っているセンス・オブ・ワンダーをいつまでも持ち続けていたいと思わせる美しい文体で構成されている。
感想
本書は日本語訳版であるがページ数は60ページと約1時間ほどで読めるところが素晴らしいです。文体で美しい自然を上手に想起させてくれ、挿入されている写真も美しいです。個人的には文章で描かれている風景を想像しながら読んでいたらあっという間に読み終わってました。
本書で大切なことは以下の二点かなと思います。
日々目に映る自然に注意を向けてみる
本書全体を通して伝えたかったことはやはり自然を感じることだと思います。森や山といった壮大な自然だけではなく日々目に入る草木や鳥の鳴き声など、普段スルーしていることでも注意を向けてみると面白い発見があります。街路樹の葉は夏においては青々しいがだんだんと色が落ちていき、最後には落葉し掃除されてしまう。鳥の声も何匹鳴いているのか、どんな種類の鳥が鳴いているのか聞き比べるのも結構楽しいものです。個人的には「シジュウカラ」という鳥の鳴き声がとても好きです。
こういう小さなこともしっかり認識できるようになれば、日々のちょっとした癒しにもなるのかなと思います。電車に乗って通勤しているだけだと、正直変わりばえがなく飽きてしまいますが日々の生活に隠れているちょっとした変化を見つけられるようになれば、日々の生活がより鮮やかなものになります。自然物だけでなく手もよいと思いますので、皆さんもぜひ普段意識しないものに注意を向けてみてください。
感性の違う人と自然を見てみる
これもかなり大切だと考えています。やはり自分だけでは発見できないことは多々あります。特に子供と遊んでいるとひしひしと感じます。正月に実家に帰ると、甥っ子や姪っ子に会えるのでよく公園などに遊びに行くのですが自分だけだったら見向きもしないような雑草や虫でも子供は興味津々なんですよね。一緒にいるだけで普段気が付かないことも気づかせてくれる頼もしい相棒です。身近な人と散歩しつつ普段歩いている道から一つでもちょっとした発見を探してみてください!
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